93: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 22:44:14.71 ID:5UUNa7QZ0
みうみは、あたふたと考えを巡らせていた。
「えっと、その……あー。サンセットで……ダンスで……サ、サンノスで、タンゴする……サンノス……タンゴス!」
「タンゴスってなに?」
「聞かなかったことにしてあげるわ、美羽」
「二人が言ったのに!」
抗議するみうみうに私達は笑い声をあげたけど。
くみちーが、気を取り直すように小さく息をついた。
「三人で集まるの、久しぶりだね」
「ほんとだよね」
みうみうが言った。
「未央ちゃんとも久美子さんとも会ってるけど、三人では集まれてなかったもん」
「この前、集まろうとしたんだけどねー」
からかうようなくみちーに、みうみうがうにうにと手を揉みながら視線を逸らした。
「あれはそのー……お仕事の都合で」
「ちゃんと把握しておきなさいよ」
「久美子さんのいけずー」
「まあまあ、二人とも」
こんなやりとりですら、私は嬉しくて笑ってしまった。
少しして、プロデューサーが入ってきた。
「もう三人とも来てたか」
「プロデューサーが遅いのよ」
くみちーの言葉に、プロデューサーはちらりと腕時計を見る。
「約束の時間まで、あと五分はあるのにか?」
「早く来る方が遅刻するよりましでしょ」
「待ち切れなかったのか?」
「……どうでもいいでしょ。ほら、早く企画を見せてよ」
図星のようだ。くみちーはちょっと照れくさそうだった。
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