87: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 22:13:04.30 ID:5UUNa7QZ0
「ちょっとそこ、なにひそひそ話してるん?」
「むふふ……秘密は乙女の特権ですので」
「アタシも乙女なんですけどー」
「分かってますよ……だからこそ……むふふ」
「もう。ほら、ええ加減に行こよ」
つっちーは二人に手真似で出ていくように促した。
みうみうと日菜子ちんが出ていっても、つっちーはすぐには動かなかった。
私は首をかしげていると、つっちーが私の方に振り返る。
なんだか険しい表情。一体どうしたのか。そう思っている私に近づいてきた。
「あのな」
そこで言葉をとぎる。
気になったのか、プロデューサーを一瞥した。プロデューサーはこちらを見ていたけど、パソコンの画面に顔を戻した。
つっちーは、小声で言った。
「その……この前はゴメン。あんな言い方して」
どうやら、謝りたい相手はみうみうだけではなかったらしい。
「いいって。みうみうのこと、心配してくれてたんだもんね」
「……ホンマ。叶わんわ」
独り言のように呟いた。
「サンノスもええけど、ブエナ・ステルテも負けんから。だから……頑張って企画、通してよね」
「もちろん」
「じゃあ」と言ってつっちーも部屋を後にした。扉が閉まるまで、廊下で騒ぐ三人の声が聞こえてきた。
「騒がしい奴ら」
微笑みながら言ったプロデューサーに、私も同意をしておいた。
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