85: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 22:09:06.90 ID:5UUNa7QZ0
「なんの券なの、それ?」
「亜子ちゃんが福引で当てた券なのですよ」
日菜子ちんが説明した。両手を腰に当ててつっちーは胸を張った。
「そうやでー。せっかく三人で行こうって思ったのに、みうみうは酷い子やでまったく」
「えっと、あれー。明日じゃなかったっけ?」
「明日はアタシが出かけるから無理になったって伝えたはずやで」
「そうだっけ?!」
みうみうは携帯電話を取り出してメールを確認しているようだった。
そんな様子を見ながら、つっちーは広げたチケットを扇にして仰いでいた。
「あーあー。そんな薄情な子やったなんてな。悲しいわぁ」
つっちーはチケットで顔を隠す。なんだか様子が変である。
日菜子ちんも本気で怒っている様子はない。
「え、ちょっと待ってよ。そんなメール……やっぱり……」
「……ふふっ」
と、つっちーが堪え切れなくなったように笑い声をあげた。
ポカンとするみうみう。
日菜子ちんが言った。
「冗談ですよ、美羽ちゃん」
やっぱりそうか。二人の態度から、なんとなく予想できていた。
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