74: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 21:51:04.62 ID:5UUNa7QZ0
耳からスマホを離すと、くみちーが聞いてきた。
「どう?」
「来るって」
「……そっか」
少しして、プロデューサーが廊下の角から姿を現した、
こちらを見て、一瞬プロデューサーは硬直した。
視線は私ではなく、くみちーに向けられている。
それから、なんでもないように言った。
「美羽はいないのか?」
「みうみうは仕事でしょ」
私が答えると、いま思い出したかのように頷いた。
「ああそっか、今日は加奈と仕事だったな」
「しっかりしてよね、プロデューサー」
茶化すように笑ってみたけど、プロデューサーは笑わなかった。
「それで話って言ってたけど……中でいいか?」
プロデューサーは自分の部屋を指し示す。
「うん」
三人で部屋に入る。背景に広がる風景は、いよいよオレンジを強くしていた。
「それで、私達から提案なんだけど」
「その前に、俺からお前達に話がある」
私の言葉を遮るように、プロデューサーは口を開いた。
「話って……サンノスのこと?」
プロデューサーは頷いた。
かしこまった態度に、私はなんだか嫌な予感がした。
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