65: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 21:38:56.90 ID:5UUNa7QZ0
くみちーからの連絡は、その日の夜にあった。勿論という返事のあと、何度かみうみうも含めてやりとりをした結果、集合はその二日後で決まった。
その約束の日、私は知らされた住所へ向かった。
休日の昼下がり。
暖かな陽気で、歩くとちょっと汗がにじむ。庭先にみえる緑は陽に照らされ、生き生きと色づいている。
歩道に植えられたつつじが、美しい赤紫の花を咲かせていた。
閑静な住宅地に佇むある一軒家だった。
チャイムを鳴らすと、インターホンから声が聞こえてきた。
『どちら様ですか』
「くみちー? 私、未央だよ」
『ちょっと待ってて』
少しして、扉が開かれる。
姿を現したくみちーは自宅だからラフな格好だけど、それでもだらしなくなっていない。
くみちーに導かれて家の中に入る。しまむーの家と同じくらいの一軒家だった。
居間には家族写真やいくつかの古びた表彰状が飾られていた。
くみちーの他に人の気配はない。聞くと、両親は外出中とのことだ。
そんな風景と共に、美味しそうな匂いが漂っていた。
「まずはご飯にしよっか。お昼、まさか食べてきてないでしょうね」
「もっちろん」
今日、くみちーの家で集まると決めたのは、なにを隠そうくみちー自身の提案だった。
その際に、昼食も一緒にとくみちーはいった。
「今度ね、料理番組に出るの」
と、くみちー。
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