53: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 21:23:43.93 ID:5UUNa7QZ0
更衣室に入って着替えを始める。
茜ちんはテキパキと着替えた。背は一番小さいけど、胸はけっこう大きかったりする。
着替えを終え、ロッカーのなかに置いた鞄を整理していた茜ちんの隣では、白いブラウスをあーちゃんが脱いでいた。控え目な胸を、これまた控え目なピンクのインナーが包んでいた。
「そう言えば、そうですよ!」
スマホを見ていた茜ちんが、思い出したように要領の得ない言葉を叫んだ。
「サンセットノスタルジー復活とは、本当なのですか!?」
茜ちんはスマホの画面を見せてくる。昨日の発言に関するネットのニュースだ。私もその記事には目を通していた。
「まだ確定じゃないし、どうなるか分からないけど」
言いながら、私は目端であーちゃんを捉えた。あーちゃんは胸元に運動用のシャツを抱えたまま僅かに顔を俯けていて、表情は見えなかった。
「確定ではないのに、公表してしまったのですか?」
「あれはみうみうの独断というか」
「おお……それはなかなか度胸があるというか……いいのですか?」
「よくはないかな。プロデューサー怒ってたっぽいし」
「それはいけませんね……突破力は大事ですが。監督の言うことを聞かないと、ところによっては干されてしまいますから」
茜ちんは腕を組みながら悩ましげに眉を寄せた。
「あのプロデューサーに限ってそれはないと思うけど」
「しかし、決まっていないならなぜあんな公表を?」
「決まってないから、かな。ほら、今度のライブの際のコラボを募ってる話あるでしょ。その企画で、プロデューサーにサンノスのことを提案したんだ。それの後押しをなればいいって思ったみたい」
「なるほど」
私の説明に、納得するように頷いていた茜ちんだけど、その首が横に傾いた。
「はて。では誰がサンノスのことを提案したんですか?」
当たり前の疑問だった。
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