28: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 20:30:31.58 ID:5UUNa7QZ0
そんな不安は、あっという間に払しょくされた。
「まさかサンノス、ライブに出れるの?!」
前のめりになったくみちーに、私は面喰ってしまった。
思わずのけ反った私を、くみちーの瞳はしっかりとらえていて。
私は、頬が緩んでしまった。
「ちょっと。なに笑ってるのよ」
「いやあ、なんていうか……ホッとしたからかな?」
「どういうこと?」
「あはは、ちょっと待って。順を追って説明するから」
私はまずサンノスの企画をプロデューサーに提案したことを言った。
「なるほど……私、全然思いつかなかったな」
感心したように言ったくみちーだったけど、すぐに首をひねる。
「でも、そんな話が出てるんなら、プロデューサーも一言いってくれれば良かったのに」
「プロデューサーも期待させちゃダメだと思ってるんじゃない?」
「どういうこと?」
くみちーの綺麗な眉間に、皺が寄った。
提案した直後だった。
プロデューサーは短く唸ってから部屋の中へ戻っていった。
机の上に坐りながら、両手を合わせて思案しているプロデューサーに、私はちょっと驚いた。
プロデューサーはサンセットノスタルジーの時から私たちのプロデューサーだった。
私同様に、思い入れがあると思っていた。
だから、肯定してくれると考えていたけど。
無理だよ。
返ってきたのは純粋すぎる否定だった。
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