27: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 20:29:05.25 ID:5UUNa7QZ0
「無理し過ぎないでよ。くみちー、たまに頑張りすぎるんだから」
「平気よ。今日は休みって分かってたし」
「それに」と、ちょっと馬鹿にしたように笑んでみせた。
「未央にだけは言われたくないわね」
そんなことはない。とは言い返せなかったので、私は苦笑を返して話を戻した。
「プロデューサーはその後も残ってたの?」
「うんうん。もう帰るって言ったから途中まで車で送ってもらったわ。遠回りになるから、いいって言ったのに」
呆れるように言いながら、口元は少し緩んでいた。
車で送ってもらったのだから、話す時間はたっぷりあったはずだ。
色々な話をしたんじゃないのか。
「……なにか話したりした?」
「別に? 普通よ。最近の仕事のこととか」
「私のこととかは?」
「少しは話題に出たけど……なにかあったの?」
意図を分からないようで、くみちーは首をかしげる。
私は、ずっと気になっていたことを口にした。
「例えば……サンノスのこととかは?」
すぐさま私は後悔した。
「サンノス……?」
くみちーの反応は、知りもしない人の名前を聞いた時のようにぼんやりしていたから。
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