本田未央「Re:サンセットノスタルジー」
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130: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:03:38.62 ID:0mGdZrJv0


 歯を磨いてから、くみちーの部屋に向かった。

 ベッドは私とみうみう、床に引いた布団にはくみちー。

 並びはみうみうを真ん中に、段差のある川の字になっていた。

 電気を消して少ししすると、隣から可愛い寝息が聞こえてきた。



「もう寝たのね」
 みうみうを起こさないように、小声でくみちーが言った。

 くみちーは体を起こすと、ベッドに頬杖を掻いてみうみうの顔を覗き込んでいた。


「気持ちよさそうに寝ちゃって」


 くみちーがつんつんと頬をつつく。「うにゅう」なんて変な声をみうみうが上げて、私は笑ってしまった。


「疲れてるなら無理して遊ばなくていいのに。ライブも近いんだしさ」

「……だからじゃないかな」


 くみちーが静かに呟く。


「だから、今のうちに遊びたかったんだよ」


 私たちは無言になった。くみちーは目を細めながらみうみうの額を優しく撫でた。


「ねえ、未央」


 くみちーが言った。


「また三人で遊ぼうね。どんな結果になってもさ」

「……うん、もちろんだよ」


 薄闇の中、くみちーと私は微笑みあった。


「じゃあ、お休み」


 くみちーは布団に戻り、私も眠ろうと努力した。


 でも、眠れそうになかった。きっとくみちーも。



 二人の間で眠るみうみうの寝息が、穏やかに部屋に響いていた。









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