119: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 23:40:47.03 ID:5UUNa7QZ0
部長を説得する条件として、プロデューサーは条件をつけてきた。
以前のみうみうのように暴走をしないこと。そして無茶をしないこと。
他にもいくつか。
私たちはそれに同意した。
そしてプロデューサーは、説得を開始してくれた。
開始してくれたけど、うまくは行っていなかった。いくら日が経っても、いいニュースが耳に入ってくることはなかった。
一週間後、プロデューサーにどうかと聞いてみたこともあった。
プロデューサーは肩をすくめただけだった。
不安の雲が私の心に常に張っていた。
ニュージェネの二人にも、ちゃんと会って伝えていた。
二人とも驚いて、悲しそうで、最後に呆れて。
「まったく、仕方がないな。未央だもんね」
そう、しぶりんは笑っていた。
くみちーはあれ以降、本当に仕事を減らしていた。
単発の仕事や継続中の仕事はこなしていても、新しいレギュラーの話は全部断っていた。
「くみちー、本気なの?」
ある昼下がり。事務所の近くのハンバーガー屋。ポテトを食べているくみちーにあたしは尋ねた。
「当然でしょ」
くみちーは紙ナプキンで指を拭きながら答えた。
「なんなら、辞表だってプロデューサーに預けてるんだから」
「アイドル辞める時って辞表書くものなの?」
「こういうのは形が大事なの。私の本気度を示さなきゃ」
効果があるかはともかく、眼に見えるという意味では覚悟が伝わる。のだろうか。
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