114: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 23:30:32.90 ID:5UUNa7QZ0
「未央ちゃん……」
はっとなる。
今まで怖くて見れなかった。その傍にある顔に目を向ける。
胸が締め付けられた。
あーちゃんの悲しそうな瞳が、私を貫いた。
「なんでそこまで言うの……私たちとも出たくないの?」
「それは……」
出たいに決まってる。晴れ舞台であーちゃんや茜ちんとも立ちたいに決まってる。
私だって、どれだけが楽しみにしていたか。
いろんな顔が脳裏に去来した。あーちゃんも茜ちん、しぶりんにしまむーも。他にもいろんなみんな。
サンノスで出れなくたって、くみちーとみうみうと同じ舞台に立つことはできる。
それなのに、サンノスに拘る理由なんてあるのか。
あーちゃんの瞳が私の決意をいとも簡単にほどこうとしていた。
馬鹿なことと笑ってすぐに謝るべきだと思った。
こんなことになったのも私のせいだ。全部私のせいだ。
勝手に空回りして、まだ迷惑をかけようとしている。
だから――
「なら、私も出ないわ」
その声に、私は顔をあげた。
まっすぐで、眼を見張るほどキレイ顔には、勝気な決意が浮かんでいた。
「くみちー?」
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