254: ◆ddl1yAxPyU[saga]
2017/08/12(土) 17:48:43.12 ID:J7Obj3h10
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「――…5分前でーす。準備お願いしまーす」
千歌「……そろそろだね」
控室で待機していた千歌
スタッフからの指示を受けて、すっと立ち上がる
曜とルビィに作って貰った衣装は当人達曰くこれまでの中で最高傑作
歌詞も曲もダンスも完成度は非常に高い
舞台は整った
あとはベストを尽くすだけだ
千歌(プレッシャーには強い方だけど……命がかかった時とは全く別の感覚なんだよね。こういう時、グループが羨ましいと思うよ)トホホ
「――…ひっどい顔。本当にアイドルなの?」
千歌「……何さ、あなただって同じ顔でしょ? っていうか、どうやって入って来たの?」
「関係者の出入り口から普通には入れたよ? 正しく顔パスだったね」
千歌「…もう体の方は大丈夫なの?」
「うん、もうすっかり治った。元気にやってるよ」
「あの……ありがとうね?」
千歌「何が?」
「あの時、あなたが血とか臓器を提供してくれなかったら間違いなく死んでた……ねえ、どうして本物のあなたが偽物の私にそんな事したの? そのせいであなたは体に傷まで残っちゃったんだよ?」
千歌「人を助けるのに理由がいる? 助けたいから助けたの。ただ、まぁ……」
「?」
千歌「……あなたには見届ける義務があるでしょ? 勝手に死なれたら私が困るんだよ」プィッ
「……」
千歌「…私の歌で、この会場にいるみんなを今日一番の笑顔にしてみせる」
千歌「――だから、観ててね?」
「……うん、分かった。しっかり見届ける」ニッ
「あー、ある人から伝言を預かっているんだ」
千歌「伝言?」
「あーあ、ごほんっ……『千歌ちゃん、ファイトだよっ!!!』」
千歌「…ふふ、あははははは!! 似てないね!!」ケラケラ
「だぁもう!! 早く行ってよ!!///」
千歌「――…うん、行ってきます」ニコッ
「――…続いては、決勝大会最後の出場選手。大会では珍しいソロでのエントリーにも関わらず、その圧倒的な歌唱力とダンスで初出場ながらも見事ラブライブ本戦まで勝ち残りました!」
「では登場して頂きましょう!! 浦の星女学院スクールアイドル部3年、高海 千歌さんです!!!」
――END
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