千歌「カタストロフィ…か」
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197: ◆ddl1yAxPyU[saga]
2017/07/30(日) 02:26:18.42 ID:kzjjcNWL0

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善子は壁にあるボタンを見つける度にそれを叩いてシャッターを下す。

負傷した梨子、体力の限界が近い花丸
この二人と一緒に逃げる為には少しでも時間を稼ぐ必要がある。

しかし、追手はそのシャッターを爆破しながら迫ってくる
爆発音はまだ遠いが、その音はどんどん近づいていていた。



善子(このペースじゃ間違いなく追いつかれる……三人で逃げ切るのは不可能ね……)


花丸「はぁ、はぁ……ま、マズいよ……追いつかれちゃう」

梨子「……二人とも聞いて?」

善子「……」

梨子「このまま逃げても、脱出する前に追いつかれるのは目に見えるわ。持っている武器が少ない今の状況じゃ間違いなく三人とも死ぬ」

花丸「そう…だよね……」

梨子「…私は足を怪我しているし、スーツも壊れている。だから――」

善子「リリーを置いて逃げろって言うの?」

梨子「……ええ、その通りよ」

花丸「っ!! それは駄目だよ! 今私達が生きているのは梨子さんが命懸けで戦ってくれたおかげなんだよ!?」

梨子「でも、私のせいで二人も死ぬのなら意味が無いのよ! 逃げ切る体力があってスーツも無事のよっちゃんが花丸ちゃんを連れて行けば助かる。今なら…まだ間に合う……!」

花丸「…い、嫌だ……梨子さんを見捨てて逃げるなんて出来るわけない!!」

善子「……リリーはそれでいいの?」

梨子「…ええ、とっくに覚悟は出来ているわ」


善子「そっか……説得しても無駄みたいね」

花丸「善子ちゃん!? 本気で置いていくつもり!!?」

善子「リリーの言う通り、このままじゃ追いつかれて三人とも生き残れない。誰か一人が犠牲になる必要があるのは間違いない」

花丸「だ、だったら私が――」






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