8: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:38:58.93 ID:FNohgaRnO
もんじゃがうまく出来上がった。久々なのになかなかやるじゃん僕。
「ほい!お待たせ!ドロシー特製もんじゃだよ!」
「……ありがとう、ドロシーさん」
「おう!」
9: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:43:41.69 ID:FNohgaRnO
「……いただきます」
もんじゃを食べるらぁらを見るのは久しぶりで、昔はよく食べさせてたのになんか新鮮に思える。
「美味しい……」
10: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:03:10.69 ID:FNohgaRnO
「ううん!ごめん!なんでもない!」
そう言いながら慌ててらぁらは涙を拭う。
「……本当に?」
11: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:09:16.48 ID:FNohgaRnO
「ありがとうドロシー、じゃあ私帰るね」
「こちらこそありがとならぁら、気をつけろよ」
「……うん」
もんじゃを食べ終わったらぁらは家に帰るみたいで。普通にいつも通り見送る。
12: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:18:10.88 ID:FNohgaRnO
気がつくと僕はらぁらの手を掴んでいた。もう無意識だった。
「ドロシーさん、離して?」
「ごめん」
「ごめんって言うなら、離してよ」
13: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:22:55.62 ID:FNohgaRnO
「ドロシーさん、なんで離してくれないの……」
「ごめん……」
「せっかくドロシーさんのこと、どうでもいいって、思えるようになったのに、こんなの、んっく、ずるいよ……」
らぁらのすすり泣く声が聞こえる。らぁらがどんな思いだったかやっとわかった。だから、僕は「ごめん、ごめんね」って謝ることしかできなかった。
14: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:30:21.63 ID:FNohgaRnO
──大学はわざとパラ宿から遠いところを選んだ。今まで僕は色んな人に迷惑かけてきた。だから誰にも頼らなくていいようにした。
レオナとか家族以外には誰も教えなかった。嘘をついた。だから、パラ宿駅で見送りに来たのは家族だけだった。
15: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:45:35.17 ID:AcPLedJbO
今、僕はやっと思い出した。僕はらぁらに、みんなに、迷惑をかけっぱなしだった。なんて僕はバカなんだろうと。
「ごめん、ごめん、らぁらごめん」
いつの間にか泣いてた。泣きながら、謝るしかなかった。謝っても謝っても謝りきれないから、謝るしかなかった。
16: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:53:47.18 ID:AcPLedJbO
泣き疲れてしまったから、僕とらぁらは僕の部屋だった部屋に来た。
「ドロシーさんの部屋、久々だなあ」
「そうだね。らぁらがいるのは久々」
17: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 17:10:55.88 ID:AcPLedJbO
「てか、らぁらなんであの時ホームにいたの?家族以外誰にも教えてなかったのに」
気になることを聞くと、らぁらは口に指をあてて、「それはね……今はまだひみつ」って。
なんだよそれって言ったけど、勝手に黙って遠くに行った僕が深入りできるわけもなく。
18: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 17:21:16.28 ID:AcPLedJbO
受験生ってことはどこの大学に行く気なんだろう。昔のらぁらは僕と同じぐらいテストの点数悪かったけど、今のらぁらはよくわからない。
まあ遠くに逃げ出すために、必死に勉強した僕よりは、ちゃんとしたところに決めてるんだろうけど。
「ところでらぁらはどこの大学に行くんだ?」
「うん、えっとね。耳貸して?」
19: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 17:33:32.45 ID:AcPLedJbO
──。
20: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 17:39:47.55 ID:AcPLedJbO
頬に柔らかい感触があたった。
「えへへ、こう言うことですよ」
……うん、さすがに僕でもわかるよ。
21: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 17:46:26.02 ID:AcPLedJbO
「あ、そうだ、ドロシーさん!」
「うわぁ?!びっくりさせるなよー!」
急にらぁらが戻ってきたから、びっくりした。なんだよいきなり。
22:名無しNIPPER[sage]
2017/06/17(土) 17:54:23.10 ID:okABr7mgo
らぁドロいいぞ
23: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 17:59:23.27 ID:1j7x3nLmO
. ・・・・・・・
「いや……またよろしくな、らぁら」
その言葉を言った瞬間にらぁらは目を大きく見開いて驚いた顔をしていた。でも、すぐ元の笑顔に戻って。
24: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 18:00:11.96 ID:1j7x3nLmO
これで終わり
色々幅広げられそうなので、続き書いてみたいですね
ありがとうございました
25:名無しNIPPER[sage]
2017/06/17(土) 19:41:14.58 ID:ik4Uha8P0
良き
26:名無しNIPPER[sage]
2017/06/17(土) 21:07:30.19 ID:jVtkxIIiO
らぁドロすき
27:名無しNIPPER[sage]
2017/09/21(木) 23:14:59.61 ID:pDDFw0F2O
良かった
28:名無しNIPPER
2019/03/23(土) 08:24:39.54 ID:5605Kbd2o
終わった・・・
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