7: ◆SESAXlhwuI[saga]
2017/06/16(金) 19:13:48.61 ID:yFIcZ1s10
「おはよう、美希……危ないから突っ込んでくるのはやめろよ?」
「そんなの、ハニーが受け止めてくれるから問題ないって思うな!」
元気よく答えたもう一人の大先輩は、頬を彼の胸に押し当てて機嫌良さげに答えた。その姿は、さながら猫のよう。愛らしさに満ち溢れたその姿を、私はそれを心底妬ましく――
――え?私……み、美希さんになんてことを。
自分の思考が理解できない。自分が何をしたいのかが分からない。
星井美希というアイドルは、私にとって尊敬する先輩の筈だ。いつもはゆったりとマイペースでも、いざ自分の出番となったら他の誰よりも輝く765プロきってのトップアイドル。
――わ、私は……
「――ほ?」
「へっ?」
「志保、どうしたの?さっきから、なんか苦しそうだよ?」
気づけば、さっきまでずっと胸に顔を埋めていた先輩がこちらを注視していた。混じりけのない、その純粋な視線に込められた疑念が、私の心を更に締め付ける。
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