33: ◆SESAXlhwuI[saga]
2017/06/16(金) 19:30:48.01 ID:yFIcZ1s10
この前の時のように、痛みについて追及してこないプロデューサーさんを少し不思議に思いつつ、私は姿勢を楽にする。さっきよりも少しだけ、安心できた。
目を細めて沈黙していると、彼が口火を切った。
「なぁ志保。こんな事は、もうこれっきりにしよう」
「――え?」
「元々、負荷がかかりすぎていたんだ。今回はただの貧血程度で済んだけれど、次は頭を打って倒れるかもしれない。事実、俺が見れていないというだけで、こんな事になってしまっているんだ」
「そ、そんな事言わないでください!」
先ほどのゆったりとした動きとは対照的に、私の心臓は早鐘のようになり始めた。彼は、そんな私の反応は予想していなかったといわんばかりに、目を見開いてこちらを見ている。
「私は!私は……」
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