【モバマスSS】あやかし事務所のアイドルさん 個別ルート・肇編
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38:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:03:58.88 ID:OYIntdXm0
胸に顔をうずめて涙と本心をこぼす肇の背中を、文香はそっと撫でてあげました。

泣きじゃくっていた肇もしばらくそうしていると落ち着いたのか、もぞもぞとハグから解放してもらうとティッシュで鼻をかみ、照れくさそうに笑いました。

「すみません、みっともないところを見せてしまいました」
以下略 AAS



39:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:04:29.48 ID:OYIntdXm0
リビングには紗枝たちの張った結界を境にして瘴気が立ち込めていました。

「これは……予想以上に事態は逼迫していますね」

「はい。ですので急いで現状と打開策の説明をしたいと思います。申し訳ありませんが、もうしばらく結界の維持をお願いしますね」
以下略 AAS



40:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:04:56.24 ID:OYIntdXm0
「そんな! せっかく両思いになれたのに、そんなのってないよっ!!」

「…さっき志希チャンが言ってた【抜け道】ってこのことだったんだ…でも、でも!」

「随分と思い切った解決策ね…肇はそれでいいの?」
以下略 AAS



41:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:05:33.56 ID:OYIntdXm0
「ちょ、ちょっと待ってくれ」

あまりのことに硬直していたプロデューサーですが、ようやく再起動しました。

「すまん、聞き間違いだよな…どうやって解決するって?」
以下略 AAS



42:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:06:30.26 ID:OYIntdXm0
「…そんなに分かりやすいか?」

「小さい頃からあなたを見ていましたから」

「…そのことも全部忘れてしまうんだろう?」
以下略 AAS



43:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:06:58.68 ID:OYIntdXm0
二人の想いを感じ取ったのか、よりいっそう強くなった瘴気が結界をギシギシと軋ませます。

「力が増したようでしてー」

「これやとうちらの結界も長くは持たせられへんなぁ…」
以下略 AAS



44:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:07:32.42 ID:OYIntdXm0
文香がチカラを使って数秒で肇から噴き出していた瘴気はピタリと止まりました。

それだけではなく、リビングに充満していた瘴気までも綺麗さっぱり消えてしまいました。

みんながその光景にほっとしつつも手放しに喜ぶことは出来ない中、文香はチカラを使い続けています。
以下略 AAS



45:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:07:58.93 ID:OYIntdXm0
「……成功、です」

文香がほうっと息をつくと、肇も閉じていた瞼を開きました。

「…ん…あれ…!? ふ、文香さん、駄目だったのですか!?」
以下略 AAS



46:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:09:19.78 ID:OYIntdXm0
「文香ちゃんそんなこと出来たのっ!?」

「ええ、自分のチカラについて志希さんと調べたところ、記憶を食べるのはチカラの一端だったようで」

「では、犬神は消えてしまったのですか?」
以下略 AAS



47:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:10:07.69 ID:OYIntdXm0
二転三転する展開についていけず目を白黒させているプロデューサーの背中を志希がぱしんと叩きました。

「ほら、文香ちゃんがせっかく魔法をかけてくれたのに、王子様が惚けててどうするの」

「あ、ああ…」
以下略 AAS



48:名無しNIPPER
2017/06/15(木) 01:12:26.19 ID:OYIntdXm0
泣き止んだ二人を囲んで再開された宴会は過去最大級の盛り上がりを見せ、今回のMVPということで次から次へとお酌をされた文香は真っ先にノックアウトされてしまいました。

「……う……のどが、乾きました……」

数時間ほど眠っていたのでしょうか。
以下略 AAS



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