23:名無しNIPPER[saga]
2017/06/15(木) 00:02:52.44 ID:mk939Gpx0
「それじゃあ…もうここでいいよ…」
「一人で大丈夫ですか?よければ僕たちが担任の先生に説明しておきますよ。」
「いい…どうせ俺のことなんてみんなシカトするだろうから…」
そう呟くように石田は去ろうとするのだが…
「その前にひとつだけよろしいですか。
先ほど硝子さんのお母さんが今日のことと言っていました。
これから何か行われるのですか?」
そのことを聞かれて石田は苦い顔になった。
それから石田はこれから行われるあることを話し出した。
「これから…うちの親が…お金を持って西宮の母ちゃんに謝るって…」
「お金とは補聴器の損害金である170万円のことですね。」
「それをクラスのみんなの前で払って…謝れって言われた…」
それがこれから石田に行われる仕打ちのようだ。
この後、クラスのLHRを利用して石田一家が西宮親子に揃って謝るというものだ。
確かに補聴器を8回も壊された西宮家にしてみれば
この仕打ちでもまだ物足りないのかもしれない。
「お金を払うということはキミのご両親も学校へ来るのですか?」
「うん…けど俺の家…母ちゃんしかいないから…」
どうやら石田の家は母親しかいないらしい。
その母親は一人で美容室を営んでいて今日はその店を休業させて学校へ駆けつけるようだ。
「じゃあ…もう行くから…」
こうして一人寂しく校内へ入っていく石田。
そんな石田を見送りつつ右京と神戸はどうにも心中に言い表せない蟠りを感じていた
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