4:名無しNIPPER[sage]
2017/06/11(日) 14:11:24.28 ID:6ZN736J50
火を起こすと洞穴の中にふわあっと暖気が広がる。手を火に翳すと寒さに痺れた感覚がじんわりと蘇っていく。背嚢から鍋を取り出し火にかけ雪を溶かし、戻した干し肉と乾パンを食べる。
「まずい」
にちゃにちゃした干し肉とやたらと硬い乾パンはお世辞にも美味しいとは言えなかった。強引に水で流し込む。トトリの作ってくれたパイが恋しい。
「……寝よう」
さっさと寝てしまおう。夜はまずい。頭に浮かぶのは余計なことばかりだ。寝袋に包まって瞼を閉じると、疲れもあってか私はすんなりと眠りに落ちていった。
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