63:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:39:35.41 ID:K+qRyHp5O
近づいていくごとにピアノの音が
はっきりしていく。
決して上手とは言えないその響きだけど
なにか強い意志を感じた。
64:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:40:33.23 ID:K+qRyHp5O
〜♪
「君よ咲いて、熱い希望の果て、旅立つこの定めよ〜♪輝きは風の彼方〜♪………」
65:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:41:14.55 ID:K+qRyHp5O
海のような綺麗な青く長い髪を束ねた
サイドテールをなびかせて彼女は歌っていた。
そう彼女は………。
66:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:41:51.25 ID:K+qRyHp5O
海未「ふぅ…ありがとうございました!」
パチパチパチ………!
67:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:42:31.31 ID:K+qRyHp5O
梨子「え?私たちのことを知っているんですか?」
海未「もちろんです!特に…津島善子さん!」
68:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:43:09.99 ID:K+qRyHp5O
海未「さて!改めまして、私はご存じの通り、元μ´sの園田海未です!よろしくお願いいたします!」
梨子「こ、こちらこそ!」
69:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:43:49.91 ID:K+qRyHp5O
海未「私はμ´sが解散してからもスクールアイドルとして過ごし高校を卒業しました。私の高校生活はあの9人、そして大切な二人の幼馴染みのおかげでそれは最高な3年間だったと断言できます」
海未「しかし、大学に入って数ヶ月たった日、交通事故にあいました。私もその時から味わってきたんです。あなたと同じ思いを、痛みを」
70:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:44:42.99 ID:K+qRyHp5O
海未「今までは当たり前にできたことができない苛立ち、優しく気遣ってくれる方の気持ちの重み、耐えきれずに楽になりたい…と思ったこともありました。ですが私の二人の幼馴染みはこう言ったんです…」
『海未ちゃん!次は何がしたい?』
71:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:45:21.76 ID:K+qRyHp5O
海未「うふふ♪………それから私は色々挑戦しては失敗しました。以前の私なら簡単にできたことができないというのは来るものがありましたが、とにかくなんでもしました」
海未「そんな時です、転機が訪れたのは。知り合いの病院にお世話になっていたのですが…、と言っても察すると思いますが真姫のことです。彼女は時々子どもたちにピアノを聴かせてあげる習慣があったんです」
72:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:45:57.24 ID:K+qRyHp5O
海未「………ふぅ、って皆さん!?」
善子「あれ?あれ…?」
73:名無しNIPPER
2017/06/11(日) 00:46:34.99 ID:K+qRyHp5O
海未「つまり、こういうことです。その時最後にこの歌を歌いきったあとは子どもたちだけじゃなく、他の人も、看護士さんも、真姫も…そして、私の大切な人たちも手を叩いてくれたんです。中にはあなたたちのように泣いてくれている方もいました」
海未「その光景に私は思わず声を出して泣いてしまいました。たくさんの人に感謝の言葉や感想をいただきました」
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