8: ◆Rj0X.392Pk
2017/06/10(土) 15:05:15.05 ID:KpRYTezd0
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数週間後。
それから彼女の悩みは時間が解決してくれた。
落ち込んだ心は、時間と共に普段通りに戻っていき、数日も経てばもとの日野茜に戻っていた。
「おはようございます!!!」
その日も彼女は事務所内だけではなく、建物中に聞こえているのではないかと疑うほどの声量を発して、事務所へ入ってきた。
「おはよう、茜。そんな大きな声出さなくても聞こえてるから。もう少し静かに入ってきて」
出迎えた彼女のプロデューサーは、苦笑しつつ定型文になった文言を告げた。
普段通りの彼女はずっとこうだった。声量を抑えてと言っても変わらず、逆に周囲が諦めるしかない。
「はい! 気をつけますね!!」
何も気をつけることができていないのだが、そこも彼女の魅力なのだろう。
逆に彼女が元気なく登場したあの日が異常すぎただけで、今が普通の日々でしかない。
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