9: ◆Rj0X.392Pk
2017/06/10(土) 15:05:55.40 ID:KpRYTezd0
「そうだ、茜。ファンレターが届いてるぞ」
プロデューサーはデスク上から1枚の便箋を掴み彼女が見えるように手を少しあげた。
「ん? ファンレターですか? つい先日仕分けされたのをもらったばかりですよ?」
彼女は顎に手を当て、顔を傾ける。
いかにも頭上にクエスチョンマークが浮かんでいそうな仕草だった。
「それとは別。何て言ったって茜にとっては特別なファンレターになるだろうからな」
通常なら中身をチェックして、悪質なものを取り除いたファンレターをある程度まとめてアイドルに渡すものだが、どうやら違うらしい。
「ここで読んでもいいんでしょうか?」
ファンレターを受け取ると裏返したり蛍光灯に透かしてみせたりさまざまなことをしている。
「もちろん」
「そうですか、では!」
彼女は近くのソファーに座って便箋を開封した。シンプルな白い便箋には想いがたくさん込められていた。
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