22: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/06/19(月) 21:23:09.06 ID:Ekk8e1lEO
それからの日々は、とても楽しいものでした。
きちんと変装すると言う条件で、彼とデートしたり。
もういいだろうという事で、一緒に家でテレビを見たり。
二人でふらふらと、私が散歩していた道を歩いたり。
気付かないふりをやめたからこそ、気付ける幸せがあって。
二人でいる時だけですけど、私は本物の宮尾美也で。
彼女に憧れていたからこそ、私は完璧な宮尾美也として振るまえて。
そして、その上で。
きっと彼は、宮尾美也が大好きなんだ、って。
そう、感じました。
もちろん彼は口にはしませんでしたけれど。
見ていれば、分かりやすいものでしたから。
アイドルとプロデューサーの恋愛なんて、許されない。
だから彼は、宮尾美也に想いを打ち明ける事は出来ない。
で、あるなら。
アイドルでない宮尾美也である私なら…
でも、分かっていました。
この幸せは、今だけのものだと。
私が本当に本物の、彼だけのではない宮尾美也だとしても。
きっと、彼の事を…
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