128:名無しNIPPER[saga]
2017/06/18(日) 21:58:37.78 ID:cFEzUClWO
ゆっくりと顔が近づてきて、彼女の吐息が私の首筋にかかった。
「……よ、よ、よ」
言葉が出ない。
「うんん……」
背筋が震えた。
曜ちゃんに抱きしめられている。
保健室の時よりも、彼女の体温をしっかりと感じていた。
「梨子ちゃん……」
舌たらずに呼ばれる。
これは、お酒のせい。お酒のせい。お酒のせい。
「曜ちゃん、お水飲もう? ね?」
「どうして、梨子ちゃん、そんなに優しいの……」
「急に、何?」
魂が半分抜けた体を引きずって、キッチンへ向かわせる。
「同情……なの? 同情するなら、金をくれ……」
家なき子?
「同情なんかじゃないもの」
筋肉のせいかな。
曜ちゃんの体、見かけよりも重たい。
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