4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/04(日) 18:11:44.05 ID:uS13NFUz0
仕事中もずっとあのロボットの事を考えてた。
死ぬ事はないだろうが、家にずっと放っておくのは心配だ。
イヌだろうがロボットだろうが、拾ったものには最後まで責任を持たなければいけない。
幼い頃ペットを飼う際母親とした約束を、今更ながらに振り返る。
半ばボーっとしながら一日が過ぎ、気が付けば終業時間だった。
「お先ですー」
「はいお疲れさん」
夏の日は傾いていて、アスファルトはじりじりとオレンジに焼けていた。
夕方とはいえ暑い。
そう言えば、冷蔵庫の中にあるモノ食っていいとか言っときながら、今ほとんど何も入ってないな。
カップ麺あるから大丈夫、と思っていたものの、作り方を教えていなかったことを思い出した。
お腹すかせてるかも。
家も近くなり何故だか足早になった俺は、最後の角を曲がった。
「……え?」
昨日と同じ場所に初音ミクが居た。
違うのは、どしゃ降りの雨でないことと、夜でない事と――
「今日は帰りが早いんだね、おじさん」
赤い巻髪の女性が、立っていた事。
初音ミクはその前で、ボロボロになって蹲っていた。
「はじめまして、ボクはUTAUの『重音テト』。 どうぞよろしくね」
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