9: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 01:55:02.15 ID:wOH40UWj0
「みんなには、会えなかったですよね……。楽しく話すことも、悩みを聞いたり聞いてもらったり。ただステージの上で輝くみんなを応援してるだけで……」
それは、ifの世界の話。
「雑誌を買って、テレビに出ているみんなを見て、クラスの子と昨日の番組の話なんかをして……」
10: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 01:56:03.54 ID:wOH40UWj0
そう漏れた言葉はきっと春香の本音で、彼女自身が見つけたかったことだった。
春香がアイドルでなくても世界は回っていくし、日本は壊れたりなんかしない。
だけど、それでも。
11: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 01:57:35.86 ID:wOH40UWj0
「……そっかぁ。そう、ですよね。うん、そうだよね」
春香は何かを納得したようだ。その瞳に迷いは見えない。春香は真っ直ぐこちらに顔を向けて目を合わせてきた。
澄んだその瞳に映るのは希望か、それとも未来か。
12: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 01:59:38.59 ID:wOH40UWj0
「私、もう一度天海春香として人生をやり直す権利が与えられたとしてもきっと、同じ道を選びます」
もう一度、アイドルに。
もう一度、あなたと。
13: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 02:02:53.53 ID:wOH40UWj0
これまで進んできた道がどんなに苦しかったか経験していても、この道がどれほど茨だと知っていても、これから進む道がどうなるかわからず前すら見えていなくとも。
春香は、この道を、「アイドル」を選んでしまう。
これは彼女の性であり、もはやこれは運命と言うに等しい。
14: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 02:03:59.85 ID:wOH40UWj0
「プロデューサーさんはアイドルって何だと思いますか?」
アイドルとは、偶像であり崇拝の対象。だけどその偶像の本当を知っているのは誰だろう。
15: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 02:09:50.36 ID:wOH40UWj0
たとえば、そう。
目の前に座る女の子――。
「さぁ、なんだろうな」
16: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 02:13:18.43 ID:wOH40UWj0
* * * * *
ねぇ、プロデューサーさん。
私はあなたの傍でアイドルになりたい。
17: ◆eF65jN7ybk[saga]
2017/06/04(日) 02:15:47.38 ID:wOH40UWj0
以上です、短いですがありがとうございました。
本当に久しぶりに書いたので長く書くのが難しいです。
今度書く機会があれば、もう少し長めにかきたいと思います。
18:名無しNIPPER[sage]
2017/06/04(日) 02:39:26.19 ID:x2t8uFJ8o
歌手かアイドルか
乙
19:名無しNIPPER[sage]
2017/06/04(日) 08:19:04.62 ID:My5RKng40
良い感じの春香だった、乙です!
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