高垣楓「他愛のない話」
1- 20
26:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 11:32:21.80 ID:MaZC+zyvo

一度きりの優しい響きが、耳に残って離れません。
風も冷えてくる頃だというのに、何だか頬が火照って。

プロデューサーの手が、私の頭へ伸びました。
思わずつむった目蓋を開けると、指先に挟まれていたのは、小さな、赤い、イロハモミジ。
くるくると回された葉に、私達は思わず笑い合って。

……あら?



何だか、ここだけ――春が来たみたい。



 「楓さん」

 「は、はい」

 「……その……ええと」


柔らかい笑みは、いつもの真面目そうな面持ちに戻って。
迷うような表情で……それでも、口を開きました。


 「そろそろ、その…………ホテルに」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
39Res/24.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice