モバP「いや〜楽しいっすね楓さん!あ、俺んち来ます?是非!」楓「……」
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◆3UO.XRpYJ2
[saga ]
2017/06/02(金) 13:49:00.92 ID:aKaeZq+60
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ベッド論争――俺がカーペットで寝て楓さんがベッドで寝るVS一緒に布団で寝る――は、楓さんの勝利で幕を閉じたことは言うまでもないだろう。論争はシーソーゲームの様相を呈し、アイドルとプロデューサーとしての一般常識をかざす俺にも勝機はあったはずだったのだが、
「……マジックミラー号」
ぼそりと楓さんがそう呟いたことでこの論争は完全に雌雄を決した。マジックだった。
「そんなに端っこで寝たら落ちちゃいますよ?」
「俺はいつもこうなんです。気にしないでください」
そう言って、ギリギリまで楓さんとの距離を離して横向きになる。彼女が寝てからベッドから落っこちたことにしてカーペットに移動する。俺なりのささやかな抵抗作戦だった。
「じゃあ、お休みなさい」
これ以上彼女に何か言われたらたまったものではない。なにより、きっと俺の理性が持たない。背中越しに少し不満げな雰囲気が伝わってきたような気がしたが、お構いなしに電気を消した。
真っ暗になった部屋の中、後ろから呼吸の小さな音が聞こえてくる。自分の部屋なのに、酷く居心地が悪い。
「プロデューサー?」
少しして、楓さんから声をかけられる。少し迷ったが、寝たふりをすることにする。
「寝ちゃいましたか?」
ズリ、ズリと。少しずつ楓さんがこちらに近づいてくる音がする。首に息がかかってこそばゆい。
「本当は、起きてるんですよね?」
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