3:名無しNIPPER[sage]
2017/05/31(水) 21:05:50.89 ID:k4J2UGZx0
青島「おはようございまーす!」
和久「朝からデカい声出すな。腰に響く」
警官になる前のセールスマン時代に身につけた持ち前の快活さを発揮して元気に挨拶をする青島に、和久は小言を言ってきた。
それに対して、少しむっとする。
朝だからこそ、元気に挨拶をしたのに。
すっかり禿げあがった和久平八郎の頭を思わずひっ叩きたくなる。しかし、我慢する。
何せこの後期高翌齢者はすこぶる頑固だ。
叩くなど以ての外だし、口答えすら許さない。
そんなことをすれば、倍返しをされてしまう。
仕方なく青島はじじいを放置して自分のデスクへと向かう。戦略的撤退である。
そんな彼に、丁度後ろの席から声が掛かる。
すみれ「和久さん今日、機嫌悪いみたいね」
青島「いつもだろ」
すみれ「こりゃ失敬」
すぐ後ろのデスクに腰掛けるのは、恩田すみれ刑事だ。愛嬌のある笑みを浮かべている。
こちらを慮る口調ではあるが、騙されない。
この年上の女性刑事は青島が困っている様子を見て、楽しんでいるのだ。実にたちが悪い。
まったく……この悪癖さえなければ。
頭を掻きつつ青島は、そんな益体もないことを思わずにはいられないのだった。
38Res/41.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20