106: ◆DaDaZF1cqw[saga]
2017/06/10(土) 00:34:01.35 ID:B1htpwnCo
提督「とにかく、そこで秋月と初めて会ったわけだな」
秋月「この波止場の丁度この場所ですね」タッタッ
提督「俺は、その時の秋月の笑顔を見たときに……何というか、何も考えられなくなったんだ」
秋月「え?」
提督「歓迎の品……まあ今思うと何で手作り勲章なんだって話だが、俺が投げやりに言ったそれを駆逐艦娘達が本気にしてしまったわけで」
秋月「はい、最初は不思議でしたけど、でも嬉しくて……今でも宝物です」
提督「それなんだよな、その時の笑顔に俺は何も考えられなくなった」
提督「疲れすらも飛んで消えたかのような、得も言われぬ感覚だった」
提督「結局どうしてなのか、なんでなのかも分からずにいたが、鎮守府内で秋月を見かける度にその笑顔を目で追っていたな」
提督「あれは今思えば勝手な期待だったんだろうな、いつまでも暗い職務の日々を照らしてくれる光だとでも思っていたんだ」
提督「妄信的で勝手極まる我儘な暴挙だ、笑っておいてくれ」
秋月「……いえ」
提督「違うな、こんな自分語りはどうでもいいんだ」
提督「つまり秋月を秘書艦にしたのはそんな淡い期待に縋ってしまったってだけなんだ」
秋月「そういう事、だったのですね……秋月はその期待に応えられていたのでしょうか」
提督「どうだろうな、期待といっても俺だって自覚してなかったんだ……でも、楽しかった」
秋月「それなら良かったです!」
提督「……やっぱり、秋月の笑顔は良いな」
秋月「え?」
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