311:名無しNIPPER[saga]
2017/06/24(土) 00:33:44.81 ID:/HbUbsMAO
逃亡中、失血により盗賊が落馬してしまう。
王女の手当てによって傷は塞がったものの盗賊に意識はなく、失血と寒さに身を震わせていた。
「迷う必要なんてない。この人を死なせはしない」
文字通り命を賭して王宮から連れ出してくれた盗賊を救う為、王女は服を脱ぎ、冷え切った体に寄り添った。
一夜が明け、添い寝の甲斐あってか盗賊は意識を取り戻す。
「行くって、何処へ……」
「姫様の自分探しに決まってるだろ?」
こうして、二人は街を目指した。
盗賊は追っ手が来ないことを不審に思いながらも馬を走らせ、街に到着。
王女は門番によるニンゲンへの差別を目の当たりにし、これが世の常識なのだと実感する。
一触即発と思われたが、賄賂によって門を潜り抜け、二人は街に足を踏み入れた。
「な、何だか目が回りそうです」
王宮とは全く違う景色に驚く王女。街の人々はそれぞれがそれぞれの生活をしていた。
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