31:名無しNIPPER[sage]
2017/05/29(月) 19:51:43.28 ID:hMmfh9+Mo
「ぴぃ」
ケージの中に無造作千万。
突如現れた自分の背の高さほどある毛糸玉を転がすまゆ。
転がした、そう、大玉転がしの如くコロコロと。
「まゆ……お前」
「ぴー?」
まさか、猫神様であられたか。
毛糸の先をクルクルと引っ張り出しながらこちらを見上げるまゆを一拝みして、
俺は夕食の準備に取り掛かる。
スマホ先生は博識で、無知な小生が青はな垂らしてご教示乞うと、何でも教えてくれるのだ。
例えばだ、『インスタントはペットに悪い』……さもありなん。
俺は三ツ星の病院食も裸足で逃げ出すほどの薄味卵焼きをこしらえまゆの元へ。
「ぴっ!」まゆが作業の手を止めた。
何の作業か?
玉から伸ばした赤い毛糸を均等な長さに切り分ける作業である。
使っていたのは包丁だ。(ハサミを買わねば)天啓が脳裏によぎる。
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