117:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 19:42:39.78 ID:wAEe1nHVO
10分くらいして、千歌ちゃんが戻って来た。
「こんばんわー! あのー、誰もいませんかー!?」
「あのー! 誰かー! いーまーせーんーかー!」
「って、梨子ちゃん! 勝手に上がっちゃだめだよ!」
「早く出て出て! あー、だれかー え? いなかった? ちゃんと捜したの? って、いや探しちゃダメだけどね! だーれーかー」
千歌ちゃんは近所迷惑すれすれの大声で、叫んだ。
それでも、やはり、何の音も無ければ、誰かが出てくる気配もない。
「家事だー!」
と縁起でもないことを最後に放って、
「しょうがない、、帰ろっか……お邪魔しましたー!」
と玄関をカラカラと閉めた。
そのまま、家の中からは出ずに。
私は。
私は物置と書かれた部屋の隣にいた。
息を殺して、私も千歌ちゃんも家を出た風を装った。
千歌ちゃんからの報告だと、曜ちゃんは家にも高飛び込みの方にいなかったそうだ。
今の時間帯に、家族の人に何も言わず外出する曜ちゃんではない。
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