4: ◆OYYLqQ7UAs
2017/05/19(金) 09:28:45.65 ID:1MWb8Lrjo
次の日、私は自分が言った通り駅にいた。ただし、時間は夕方五時どころか、現在三時五十分。明らかに早すぎである。
もちろん、理由はある。不測の事態に備えて待ち合わせには早めに行くのが鉄則だとか、誘った手前万が一にも遅れるわけにはいかないとか。
でも結局のところ、楽しみすぎて居てもたってもいられなくなった、というのが本音だ。
家にいてもそわそわと部屋の中を歩き回ったり、今日行く予定の場所をひたすら確認したり、既に決めたはずの服にあっちのほうがよかったかな、と悩んだり……そのままでは出かける前に気疲れしてしまいそうだった。
しかしさすがに一時間以上外で待っているのもそれはそれで疲れてしまう。
どこか近くの喫茶店にでも入って時間をつぶそうか、と思って当たりを見回していると。
「百合子……さん?」
「え?」
なんて予想外な一言が、小さな声のはずなのにやけに鮮明に聞こえた。
声のほうを振り向けば、そこにはいつもより少しおめかしした杏奈ちゃんの姿。
「あ、杏奈ちゃん!? こんな早くどうしたの!?」
「百合子さん、も……人のこと、言えない…と、思う」
「うっ……」
至極正当な反論を受けて、二の句が告げない。
それ以上言い返せないまま杏奈ちゃんのほうを見れば、いつも来ているウサミミパーカではなく、白いワンピース姿が目に飛び込んでくる。
いつもと違った雰囲気の、でも杏奈ちゃんにすごく似合っているその服装に、つい目を奪われてしまう。
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