236: ◆PChhdNeYjM[saga]
2017/06/03(土) 21:56:57.79 ID:xvaQaTKyO
それから、俺と女さんは、毎日のように病室で顔を合わせた。
彼女のお父さんは、仕事が多忙になってしまったためか、週に2回ほどしか病室を訪れなくなってしまったけれど。
俺は、可能な限り毎日、女さんの病室を訪れた。
女「男さん」
男「うん、なに?」
女「今日は……男さんから、お願いします」
男「おっ……俺から?」
女「ダメ……ですか?」
男(そんな顔されたら、断れないじゃないか)
男「ううん、ダメじゃない」
細い身体を抱き寄せ、優しく唇を合わせた。
温かい何かが、胸の奥底からこみ上げてくる感覚。
乾いたスポンジに染み込むかのように、それは俺の心を包み込んだ。
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