ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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46:名無しNIPPER[saga]
2017/05/18(木) 21:29:07.39 ID:a1uWnm9Jo
そんなある日、七重が委員会で残って、
わたしが一人で下校していると不意に声を掛けられた。

例によって中学一年の時の姿のままの、七重のお兄さんである。

一「よう」

こうして並んで歩いていると、周りからは姉弟に見えるだろう。

サキ「この間は助けてくれてありがとうございました。」

自分でも丁寧語で話しているのがおかしく感じる。

一「いや。危ない目に遭わせたのはこちらの不手際さ。
  でも次からは自分の身は自分で守れよ」

分かってます。そのために毎日訓練してますから。それより、わたしに何か用ですか。

一「別に。あれからどうしてるかなと思ってさ」

サキ「おかげさまで元気です。でも一さん、高校出たままぶらぶらしてんでしょ。
   もっと有意義に時間を使ったらどうですか」

一「君が下校する所を一緒に歩くなんて、今の俺にとっちゃ有意義な時間さ。
  学生時代ってのが何より懐かしいし、
  女学生が傾きかけた陽の中を今日の学業を終えていそいそと家路につくのを見てると、
  なんかそう……ノスタルジックというか、
  もう俺には縁のない光景だなって感慨深くなるもの。
  あ、一応、君の高校のOBだから」

そんな小中学生にしか見えない顔をにこにこさせながら、
おっさんくさいことを言われてもなあ……。

サキ「じゃあ、わたしのクラスの担任、岡部先生って言うんですけど、
   どの部活の顧問か知ってますか」

一さんは諦め気味の笑顔で前を向きながら鼻で深めの溜息をついて、

一「サキも変わらんなあ。……職員室で、俺の親父の二コ下の卒業者名簿を見てみろ、
  山田って名前で載ってるから」

話がこんがらがってきた。わたしの混乱を察したように話を継ぐ。

一「ちょっと用事があって、過去に遡った。
  その時北高生として潜り込んで、そのまま今まで来たのさ。
  あ、言っとくけど学業面でチートは使ってないぞ。頭の方は七重と違って親父似だが、
  正々堂々ギリギリ卒業したからな」

なにかBTFな事情があったらしい。いや、「そのまま今まで来た」って……?


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