ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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3:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:02:02.74 ID:laxrmAmeo

七重「サキーー。おーはよっ」

全くわたしと同じ、真新しい制服に身を包んで、
七重が高々と腕を振りながらこちらに駆け寄ってくる。
相変わらず朝からテンションが高くて頼もしい。

サキ「おはよー」

わたしも表にこそ出さないけど、緊張と期待に胸が膨らんでいる。
東中の入学式の朝以来だな、こういうのは。

あの日もいつものように光陽園駅前で待ち合わせて、
お互いのセーラー服姿に何だか照れながら登校したんだっけ。
中学と高校じゃ違いはたくさんあるに違いないけど、こうして同じでいてくれる。

おかげで今朝がたの後味の悪さも随分とやわらいできた。

上り坂のあちこちを腕一杯に抱えあげた白くてほんのり桃色な花びらで彩るソメイヨシノ。
目覚めに力いっぱいの伸びをする太陽に照らされ、
お米の一粒一粒のように淡く浮かぶ街並が、水平線の輝く海まで続いてる。

そしてこの4月の陽気そのまま、と言ったら失礼だけど、
そんな七重と坂の上をゆらゆらと目指しながら、
高校生活に思い描くことをとりとめなくお喋りしてる。憂鬱になれと言う方が無理だ。


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