ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/06/04(日) 16:41:42.50 ID:cQX9e7Qho
森さんによると柊さんは子煩悩の愛妻家らしいから、『機関』の仕事の合間にも、
あのカギを使ってこっそりあちらの世界に戻ったりしているのかもしれない。
そうだ、カギで思い出した。
サキ「これ」
わたしはポケットからカギを取り出した。
サキ「長門さんにお返ししようとしたんですが、
『いい』とか『わたしからのお礼』とかおっしゃって首を振るばかりで」
古泉「持ってればいいじゃないか。
君の判断で使えばいいし、別にあの場所は利用してくれて構わないよ」
サキ「でも、落としたりしたら困るし」
古泉「君はそんなにおっちょこちょいには見えないけどね。
そうそう、今度家に遊びに来てくれ。娘達は君達と同い年だし、
きっと気が合うと思うよ」
七重「わたしもそう思う。時々しか会わないけど、
双子ちゃんなのに全然性格が違ってて、でも二人ともすごくいい子だよ」
それは会ってみたいな。今度、うかがう時にわたしからお電話します。
じゃあ、そろそろ失礼します……
挨拶して見送り、わたし達も歩き出すと、七重が言った。
七重「ねえ、このまま北口まで歩いていかない?」
サキ「うーん、夕飯の買い物あるしなあ……」
七重「たまに北口で買ってもいいじゃない、帰りはバスで」
サキ「でもやっぱり歩くにはちょっと遠いよ……」
七重「じゃあ走ろうっ」
と駆け出す七重。
サキ「ええっ。なんでそうなるの!?」
わたしも走ってついていく。
まあでも、こんなことで騒げる日が戻ってきたことが素直に嬉しい。
北口駅辺りを二人でぶらっとするなんて随分久しぶりだ。
そう言えば、もうすぐ七夕。七重の誕生日だ。
あの「転入生」の子を誘って七重に内緒でプレゼントを探す、その下見にしようかな。
七重「サキ、何ニヤニヤしてるの?」
サキ「ううん、何でもないよ」
昨日降った雨の水たまりには、雲間から顔を出した太陽がキラキラ光っていた。
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