ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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121:名無しNIPPER[saga]
2017/06/02(金) 21:50:42.50 ID:dNmk+/4bo


その日の新聞には、オフィスワーカーがビジネス街のど真ん中で集団で意識を失っていた、
という小さな記事が載っていたが、『機関』のキの字も書かれてはいなかった。
報道された内容でさえ発症者の記憶が定かでないので集団ヒステリーの原因も不明、
で片づけてしまうには奇怪すぎるはずだが、やはりそこが『機関』の為せる業なのだろう。



決戦の日は確定しないが、刻一刻と近づいてきていることは確かだった。

それと言うのも、あれだけ頻発していた閉鎖空間の発生が最近極端に減ったのである。
つまり情報生命体による被害も、天蓋領域のインターフェースによる直接の侵攻も、
鳴りを潜めているということだ。

嵐の前の静けさとは言ったものだが、来たるべき日に備えるチャンスでもある。

機関の上層部では、情報統合思念体のインターフェースと緊密に連携をはかるため、
彼らとの会合を重ねているらしい。
また、一つの閉鎖空間につきかけられる時間は幾らかなど、
戦術上の計算をするためのプログラムをアップデートしたりと、
とにかくてんやわんやの状況らしかった。

らしい、というのは柊さんから電話で聞いた断片的な話に過ぎないからである。

一方わたしは言うと、いつものように閉鎖空間内での訓練を一人黙々と行っていた。


そんなある日、長門さんから新たな援軍となる者を紹介したいとの連絡を受けて、
森さんと柊さん、そしてなぜかわたしも、
長門さんが勤めている光陽園駅近くの図書館分館に集まった。

あの宇宙そのもののホールにわたし達が入ると、
中央に置かれたソファの前で長門さんと、その人が待っていた。

挨拶しに近づいて行こうとすると、柊さんの足が止まっている。

長門さんのそばで、星空を見上げていた少女の横顔に、柊さんは釘づけになっていた。

古泉「君は……!」

ふいと顔を戻したその人は、

「久し振り。一樹」



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