362: ◆GWARj2QOL2[saga]
2017/06/13(火) 21:31:39.43 ID:bEIt2fnzO
鷹野「…ジロウさんとは、学校で知り合ったのよ」
小此木「同期…ですか」
鷹野「ええ、そう。…誰とも話そうとしなかった私に、一番初めに心を開いてくれた男の人よ」
小此木「…誰に対しても、分け隔てなく接する。っていうのはこっちでも変わらねぇ…か」
鷹野「…勉強を教えたり、休日は野鳥を撮影しに行ったり…」
小此木「…今でも、そうだったんじゃ?」
鷹野「…」
小此木「…演技じゃあ、ねぇんでしょう?」
鷹野「…」
小此木「俺は、報酬が貰えりゃそれで構いません。綺麗事なんて知ったことじゃあ、ない」
鷹野「…だったら、何かしら」
小此木「しかし、このままこの作戦を終わらせた時、三佐がどんな顔してんのか想像もつかないもんで」
鷹野「決まってるじゃない。私は…」
小此木「高野一二三に全てを捧げた三佐、富竹ジロウに心を開いた三佐」
鷹野「…!」
小此木「…本当の貴方は、どっちなんです?」
鷹野「黙りなさい!!」
小此木「…」
鷹野「貴方達はただ、仕事をすれば良いの!!それで全てが上手く行くの!!」
小此木「おお怖い怖い…与えられた職務は着実にこなしますよ」
鷹野「何がこなす、よ…発砲音すら聴こえないじゃない!」
小此木「誰が丸裸で撃ちますか。わざわざここに居て撃ちますよって知らせてるようなもんでしょうに」
鷹野「…ッ」
小此木「心配せずとも、もう少ししたら信号弾が上がりますよ。向こうだっていきなり来られちゃ準備もクソもないでしょう」
鷹野「…」
『パシュッ』
小此木「ほら」
鷹野「…そうね」
小此木「…上がっ…」
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