74: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/11(木) 00:54:06.96 ID:Tww0axjQ0
ξ゚听)ξ「どうだった?」
指揮所に戻るや否や問いかけてきたツンに、地図を取り出しながら頷いてみせる。
('A`)「そいつと観測班の報告内容は正しい。確かに味方の援軍だ、それも最低で連隊規模。南の方で大激戦の真っ最中らしい」
「………うわぁああ!!!」
俺の言葉を受けて、報告者の下士官はディズニー映画のキャラクターのように跳び上がって叫ぶ。同じくテントの中にいた通信兵や将校達も互いに抱き合ったり脱力して座り込んだり、思い思いのやり方で喜びと安堵を露わにした。
まぁ、孤立無援と思われたところに友軍、それも空軍まで生き残っていたことが判明したんだ。この喜びようは無理もない。
本当なら、俺だって手放しで歓喜の輪に加わりたいところだ。
俺はペンを握りながら下士官の肩を叩く。
('A`)「V-22の降下した区画はどこか解るか?」
「……は?こ、高層観測班からはテンペルホーフ=シェーネベルク区、それからノイケルン区と聞いていますが」
('A`)「降下していたV-22に対して攻撃は?」
「ほ、ほぼありませんでした。事前にユーロファイターによる爆撃が相当規模で行われていたので、おそらくそのせいかと」
('A`)「おっ、そうだな」
下士官の言葉に適当に相づちを打ち、報告内容にあった区画に印を付ける。次いで、そのままドイツ全体の地図をその上から広げた。
('A`)「イヨウ中佐、オスプレイの配備基地は?」
(=゚ω゚)「僕らドイツ軍が正式に配備している機体はないよぅ。ただ、深海棲艦との戦争に合わせて“借用”の名目で利用権利がある機体はビューヒェルとレヒフェルトにそれぞれ数十機ずつあるよぅ」
('A`)「………ビューヒェル、B-61弾頭の事も考えれば騒動初期段階で間違いなく南に全力で逃げてるな」
(=゚ω゚)「大隊規模の増援が出せる戦力の収容、かつユーロファイターが未だ投入可能となれば間違いなく増援は南から来てるよぅ」
('A`)「でしょうねっと」
地図上にペンを走らせ、ビューヒェルとレヒフェルト、そしてレヒフェルトとベルリンを線で結ぶ。
………あぁ、やっぱりか。
書き込みを終えた地図を見て、疑念は確信に変わる。
('A`)「罠だ」
ξ゚听)ξ「罠ね」
(=゚ω゚)「罠だよぅ」
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