435: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/28(水) 22:43:34.80 ID:+IPvwG8p0
『…………』
あれだけ激しかった銃撃が、まるで指揮者の合図を受けたオーケストラの演奏みたいにピタリと止まった。真ん中の“艦影”はおもむろに脚を持ち上げ、力なく地面に転がるKLX-250をそっと踏みしめた。
(メ; A`)「ゴホッ………ゲホッ……」
バイクから一拍遅れて滑走が止まった俺は、咳き込み、背中の激痛に耐えながらその光景を眺めている。
俺と奴らの距離は、あと150Mといったところだろうか。両側に立つ戦艦ル級二隻と、真ん中のヒト型が俺自身は初めて見る艦影────おそらく軽巡棲姫の姿形は解るが、この距離では流石に表情などを窺い知ることはできない。
『─────フッ』
(メ;'A`)「………Verdammt」
だが、俺は感じた。
奴は、俺のことを………いや、ベルリンでの人類の抵抗自体を嘲笑っている。
(メ; A`)(はっ………さっきまでのお返しってか)
そもそも、さっきの“派手だが当てる気はない”機銃掃射や艦砲射撃の時点で薄々勘づいていたことだ。空を高速で飛び回る戦闘機を追い払い撃墜するために張り巡らされる弾幕に、時速100kmにも満たないバイクが飛び込んだところで普通なら一瞬でスクラップになって終わる。
俺が単騎で飛び出したことは、リ級達の報告か空でポーランド軍に迎撃されている爆撃隊からの監視か、とにかく何らかの方法で旗艦である軽巡棲姫のところにも届いていたのだろう。
そして、これを俺達の「最後の攻撃」と見た(事実そうなのだが)軽巡棲姫は、シュパンダウ区からここまで出てきて俺を待ち構えていた。
散々に翻弄されて痛くプライドを傷つけられた報いを受けさせるために。
自らの手で、俺達の「最後の手段」を叩き潰してやるために。
死に物狂いでここまで来た俺に、最大限の絶望を突きつけるために。
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