233: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/21(日) 15:38:05.24 ID:Ffb9jAHh0
「………」
从 ゚∀从「………エミ、流石に本当にもう時間が無い。行くぞ」
「う、うん………ビス、その、仕事の邪魔してゴメン」
「あら、1人前のレディたる私は気にしないわよ。寧ろ、作戦開始前にリラックスできたわ」
あっけらんかんとした口調でそういって、お姉様はひらひらと手を振る。エミはハインに手を引かれ、私達に一度頭を下げると避難民の列に戻っていった。
私は日本の駆逐艦娘がやっていた、“お辞儀”という挨拶を思い出す。やはり、エミには日本人の血筋も流れているのかも知れない。
もしかしたら、そのせいで彼女も学園艦や生活の中で何かの形で差別を受けたのかも知れない。それが、あの唐突な私やお姉様への問いに繋がったのだろうか。
「………さ、ホントに時間も圧してきたわ。いきましょうプリンツ」
エミ達が人ごみに呑まれて見えなくなると、お姉様はそう言って私の背を叩く。
─────帽子を目深く被り、艤装を展開して西の空を睨むお姉様の眼光は、先程までと一転して凜々しく、鋭い。
「さぁ、80年前のリベンジよ」
496Res/494.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20