228: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/21(日) 14:19:39.35 ID:Ffb9jAHh0
「……貴女、艦娘のPrinz Eugenでしょう?」
「……ふぇっ!?あ、う、うん!!」
質問の意味を理解しかねてワケも無く二人を観察していた私に、エミはもう一度問いかけてきた。ビスマルクお姉様やデレ中尉にも向けられていた、少し険のある声音。じぃっと此方を見つめてくる一対の瞳に気圧されて、艦娘ともあろうものがたじろいでしまう。
「ええっと、さっき戦車に乗っていた子だよね?あー、もう間もなく私達の方で反撃作戦が始まるし、できれば早く避難して欲しいんだけれど……」
从;゚∀从「あーーっ!そうっすよね!!いや、本当に連れが任務中にご迷惑をおかけします!」
おそるおそる切り出した私の言葉に、被せるようにして金髪の子が応じる。彼女は申し訳なさそうに私の方に目配せしながら、エミの袖を引っ張った。
从;゚∀从「ほらエミ、とっとと逃げるぞ。それに仕事の邪魔しちゃまずいって」
「だったらハインだけ逃げて。私はこの質問が終わったら後から行くわ。ここは私を残して先に行きなさい」
从;゚∀从「ものすげぇテンプレな死亡フラグ屹立やめろよ……お前たまにとてつもなくベタだな……」
「うっ、うるっさい!!」
金髪───ハインと呼ばれた子の手をエミはふりほどく。そう力のこもった動きではなかったけれど、ハインは諦めたようにため息をついて一歩下がる。
「質問の答えを聞いたらすぐに避難するわ、それにどうしても答えたくないならそれで構わない。でも、もし答えられるのなら教えて。
貴女は何のために戦っているの?」
「………その前に一つ言わせてね。私ね、ベタにはベタの良さがあr痛ぁっ!?」
「今そのフォローはいらんわ別に!」
頭をひっぱたかれた。うー……指摘された辺りから顔が真っ赤だったから少し気を遣ったのに……
::从* ∀从::「ゴッ、グフッ、ヒーッヒーッヒーッ」
因みに横ではハインが腹抱えてメッチャ笑ってた。あ、エミが肘入れた。
痛そう。
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