('A`)はベルリンの雨に打たれるようです
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198: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/18(木) 18:35:15.72 ID:qcFlP+vx0
(=゚ω゚)ノ「…………何度も言っているように、首相。その申し出は到底受け入れられませんよぅ」

サイ大尉と共に司令テントまで戻ると、既にツンや彼女が合流したミルナ中尉、大尉以外の米軍指揮官も集合していた。彼らに取り囲まれる形で、テントの中央には机を挟んでイヨウ中佐と───我が国の首相様、ダイオード=リーンウッドが向かい合っている。

彼女は、東欧で不穏な動きを見せることが多かったロシア連邦の対応を話し合うためにフランスへ向かう予定があった。深海棲艦による襲撃開始の折は丁度空港に向かう車の中にあり、難を免れたのだという。

中佐の口調は首相を前にしてもいつも通りだが、言葉の端々に幾らかの困惑と「険」が籠もっていた。

(=゚ω゚)ノ「ベルリン市の状況は確かに“今この瞬間は”沈静化していますが、深海棲艦の在ベルリン戦力は未だ強大です。我が方にも南方からの援軍やBismarckとGraf Zeppelin、アメリカ海兵隊が合流して幾らかその差は縮まりましたが、数的にも質的にも依然劣勢であることは変わりないのですよぅ。

はっきり申し上げまして、一分後、一秒後に敵の大規模攻勢が再開されても何の不思議もありませんよぅ」

/ ゚、。 /「しかしだね中佐、現在は戦時であり、戦時においては軍法上ドイツ軍の最高司令官は首相である私だ。最高司令官なら前線から離れるのはいかがなものか」

(=゚ω゚)ノ「最高司令官だからこそ後方に下がるんだよバカかお前鼻フックかますぞゴルァ」

/ ゚、。 /「あれ……私……首相……」

………仮にも国家首脳に吐いていい言動かどうかはノーコメントとして、イヨウ中佐の言葉は全面的な正論だ。

文民統制とやらの原則のために確かに多くの国が最高司令官に首相や大統領を添えているらしいが、結局のところ「民主主義」を守るための形式的な存在に過ぎない。

彼らは政治家であって軍人ではない、作戦指揮や用兵は当然専門外。はっきり言って、前線・現場に出しゃばられても邪魔になる。


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