158: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/16(火) 00:21:25.30 ID:9hQehj8k0
『ギぃッ!?』
鈍い金属音。
全方位から降り注ぐ砲火の中で、ル級が突然今までとは毛並みの違う呻き声を上げた。
《………砲撃が奴の艤装に当たった!!》
ル級が構える右腕の艤装、その中ほどから小さな黒煙が上がっている。それは今まさに、レーベレヒトの砲弾が防壁を貫いて“直撃”した箇所だった。
防壁の出力が弱まって、攻撃を防ぎきれなくなっている。
つまりは。
「───ル級、中破状態に移行!!」
(#゚д゚ )「ここで仕留めろ、絶対にだ!!」
プリンツの報告を受けて、ミルナ中尉が叫ぶ。レーベや他の兵士達も応えたようだけれど、全ての声は更に激しくなった砲声・銃声・爆音に飲み込まれて聞こえなくなる。
ベルリン市全てに響き渡るような、轟音の嵐。
《よし、追い詰めてるぞ!!》
《弾はまだある!いっそトドメはあたしらでいただいちまえ!!》
ξ゚听)ξ「………?」
誰もが、ル級を「陸で」追い詰めていることに興奮している。一号車の搭乗員達も勝利を疑う素振りはなく、誰もがル級撃沈の瞬間を一秒でも早く迎えるために動き続ける。
ξ;゚听)ξ「─────全速後退!!」
《ひゃっ!?》
だから、私が“それ”に気づけたのは偶然以外の何物でもない。
『『────ォオオオオオオオオッ!!!』』
私の叫び声に驚いた操縦手が、車両を慌ててバックさせる。
直後、目の前の道路が盛り上がりアスファルトを突き破って私の目の前に巨大な何かが屹立した。
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