【デレマス】「先輩プロデューサーが過労で倒れた」
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39: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/05/07(日) 01:18:04.40 ID:LHxNoXTK0
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「お疲れ様でしたーっ!」
イベントをトラブルなく終えた撤収中の会場に、出演者、スタッフ全員の声が響く。
これ以降はスタッフは資材の片づけへ、出番が終わったアイドルはそれぞれに解散となる。
打ち上げがあるにはあるが、各個人の事情を考慮して、出席が必須というわけではない。
各所に挨拶を終えた春菜、裕美、ほたるの三人が、俺と茜と比奈のいるあたりへやってくる。
「みんな、お疲れ様」
「お疲れ様です!」
「お疲れ様」
「お疲れ様でした……」
声をかけた俺に、三人が三様に返事を返してくる。
「ふう、無事に終わって、よかった……」
「ええ、本当に……事故もなにもなくて、よかったです」
裕美とほたるが穏やかな笑顔で安堵の息をついた。
「二人とも、すっごくかわいかったですよ! キラキラしてました!」
「そう? ……ありがとう。ちょっと自信、ついたかな」
「ありがとうございます」
茜が目を輝かせて二人を褒めると、裕美とほたるは恥ずかしそうに笑った。
ステージのあとは、緊張からの解放と、肉体の疲労とで、格別の充実感が得られる。
「私はちょっとだけ失敗しちゃって……つぎはもっと頑張らないと」
春菜は胸の前で握り拳を作った。失敗があったということだが、とくにショックを受けているわけではないようだ。
「ぜんぜん気づかなかったっスよ、お客さんも気づいてないと思うっス。マンガも展開が熱ければちょっとくらいおかしくったってどうにかなりますし」
「そうだといいんですけどね……」
比奈のフォローに、春菜は苦笑いした。
「おおおーーっ! 私! 燃えてきました! あれがアイドルなんですね! キラキラして、みんなを熱くして……すごいです! その……すごかったんです!」
「あはは、茜ちゃん、さっきから興奮しすぎちゃって、ずっとこんな感じでして」比奈が春菜たちに説明する。「けれど、アタシも興奮したっス」
「つぎは、この五人でステージに立ちましょうね!」
春菜がにっこり微笑んだ。比奈は頷く。
「はいっ! 私も、やりますよぉーーっ! ファイヤーーーーッ!」
茜は拳を天井へ向かって突き上げて、周りが注目するほどの大きな声で雄たけびを挙げた。
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