モバP「鼓動が聴きたいなあ」飛鳥「やれやれ」
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61:名無しNIPPER[sage]
2017/07/24(月) 02:27:16.22 ID:83zl+0RZ0
飛鳥「…………っ」

P(目を瞑ったまま体も縮こませてるし、もういいよな。……とはいえ)

P「あー、その。ちょっといいか?」

飛鳥「……?」

P「さっきの、飛鳥に心の準備とやらが出来てたら、俺は飛鳥にこういうことしていいの?」

飛鳥「……。ボク……そんなこと言った?」

P「言った言った」

飛鳥「本当に?」

P「ほんとほんと」

飛鳥「……………………………………」

P「飛鳥?」

飛鳥「…………いだろう」

P「え?」

飛鳥「そ、そんなワケ……ないに、決まってる、だろう……」

P「お、おう」

P(こんだけ顔が真っ赤だと自分が何を口走ったのか理解したらしいな。あ、なんかめっちゃ可愛く見えてきた――じゃなくて)

P「えっと……すまん。これぐらいやらなきゃきかないと思って、今までのはただのフリだ。ほら、離れてやるから」

飛鳥「…………フリ?」

P「本気で襲ったりするはずがないだろ? いや、正直なところ魔が差しそうにならなくもなかったけど、俺はまだまだお前らのプロデューサーでいたいからな」

飛鳥「……。なんだ、そういうことか……」

P「ともあれ、見舞いに行った相手が狼に成り代わってることもあるんだ。飛鳥は女の子なんだから、用心するようにしてくれ」

飛鳥「フッ……女の子、か。ボクの目指すべきが灰かぶりなのなら、赤ずきんになりきっている場合ではない。そうだね?」

P「ま、そういうことだ」

飛鳥「だがキミは、少なくとも狼ではなかった。狼の皮を被った面倒見のいいお婆さんといったところか」

P「一周して変な役回りになってるな俺」

飛鳥「ああ、でも確か……魔が差しそうになったとか言ってたよね。それについては追及する余地があると思うが」

P「えっ、あれえ? そんなこと言ったっけなあ?」

飛鳥「とぼけても無駄さ。何だい、自分の役柄も忘れてボクを味見でもしたくなった?」

P「ま、まあいいじゃないか。俺はこの通り手出さなかったんだから」

飛鳥「よくない! 演じていただけとはいえ、その一瞬の間キミはボクを……は、辱めようとしていたことには変わらないんだからな!」

P「それを言われると……怖い思いさせたのは、謝るよ。やりすぎた。すまなかった」

飛鳥「だ、だから……今回はこれで幕引きにしてあげようと、提案をしているんだ。ボクにそういう気を起こしかけたのか、正直に答えてほしい。いや、キミは答えなければならない」

P「えー……どう答えても飛鳥に嫌われるんじゃないかこれ」

飛鳥「いいから答えるんだ。それにボクはそこまで狭量じゃない。嘘さえ吐かなければ、あるいは寛容な処遇を得られるかもね。その逆もあり得るが、どうする?」

P「……わかったよ。正直に答えるさ、じゃなきゃ許してくれそうもないしな。あー、っとだな。俺はさっき、飛鳥のことを――」


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