47:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 23:01:30.91 ID:n8J7R9n90
でも、それが今はありません。
言葉を発しても、それは返ってくる事も無く、宙に消えるだけです。
「私……大丈夫、かな」
私は自分でそう言った後、それを打ち消そうと首を左右に振りました。
そうです。駄目です。こんな事を考えてはいけません。
今頃、美穂ちゃんや響子ちゃん……それに、プロデューサーさんも頑張って仕事をしているんですから……私も、頑張らないと。
私は挫けそうになりかけた自分の心にそう言い聞かせて、奮起を促しました。
それに、仕事が終わった後でなら……プロデューサーさんとも話せる機会があるでしょう。
事務所に戻って直接話すのもいいですし、それが駄目なら、電話でもいいんです。
とにかく、今は頑張って仕事を終わらせる……それが、第一でした。
「島村さーん、出番ですので、お願いします」
「あっ、はい。直ぐに行きます」
楽屋の扉をノックする音が聞こえ、その後に、外からそんな声が聞こえてきました。
私はその声に反応すると、立ち上がって現場に向けて歩き出します。
『今日も一日、精一杯頑張りましょうっ!!』
私は心の中でそう宣言すると、楽屋を出ました。
この後に待ち受けている自らの幸福の為、私は全力で仕事をやり遂げるのでした。
199Res/151.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20