76:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 12:47:23.16 ID:WOJJWRsc0
(まだだ...まだ、終わって、たまるか...)
唇を噛みちぎり、無理矢理意識を引き戻した満は腰から契約のカードを
引き抜いて、ベルトの横に、そうとはバレないようにそっと隠した。
生きることを諦めて死ぬなんて無様な死に方だけは絶対嫌だ。
無力なままで終わってしまえば、佐野満は一生愚か者のままだ。
「まだだ...もっとだ、もっと近づいてこい...」
既に武器はどこかへ吹き飛び、頼れる仲間達は既に姿を消していた。
孤立無援の絶体絶命の状況の中、満はまだ生きることを諦めていない。
「....来いよ!」
知性のないミラーモンスターにもどうやら自分が侮辱された程度の
事を感じる知能はあるらしい。
先程まで仲良く歩調を合わせていた二体の内、胴体に銃砲が付いた
アビスハンマーが一瞬で自分の前に距離を詰めてきた。
「ぎぃしゃああああああああああ!!!」
絶対的な怪力を発揮し、目の前の獲物をホールドする。
目の前の餌の腕と足を同時に封じたアビスハンマーは、己の勝利は
絶対に揺らがない確信を持って、最後にその巨大な口を開いて...
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